きれいな空気を生む 住まいづくり62

・メダカの水はなぜ腐るのか?
・植物はなぜ朝日を必要とするのか?
・植物は根に影響を受けるのはなぜか?
・花ビンの花はなぜすぐにダメになるのか?
・食べ物はなぜ腐るのか?
・カーテンがカビるのはなぜか?
・低気圧は体調を崩しやすいのはなぜか?

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「健康長命住宅」は大手ハウスメーカーではできない【 1 】

 住宅の相談に来られた人に私が必ず質問することの一つに次のようなものがあります。
「お客様は生涯健康体で、介護されたり家族に迷惑をかけたりすることがなく生き続けられる仕組みを住宅に求めますか?それとも老人になった時、身障者や痴呆症になることを予想した仕組みを求めますか?」
 この質問に対して圧倒的に多い答えは前者です。つまり、どなたも「健康長命」を望み、住宅には、それを実現するための仕組みがあることを望んでいるのがわかります。ところが現代の住宅産業は、一部の寝たきり老人や障害者だけを対象とした高齢者対応住宅を考え出し、「バリアフリー」という言葉で表現されるようになりました。
バリアフリー、つまり障害物を取り除くことによって老人にラクをさせ、
体力も気力も注意力も減退させるようなシステムを奨励しているのです。それが老人に対する思いやりであり、やがて来る老齢期への対策であると単純に考えています。すでに身障者が家族の一員である家庭なら、段差をなくすなどの工夫はやむを得ないことです。しかし、現在健康体の家族が新築するにあたって、最初から高齢者対応住宅を考えるのなら、後日万が一の事態に適応できる改善可能な仕組みを入れておけばいいのです。それを最初から高齢者向き住宅そのものにしてしまうのは賛成できません。
それよりも「健康長命」を可能とする住宅環境や機能づくりに挑戦すべきでしょう。

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きれいな空気を生む 住まいづくり61

・メダカの水はなぜ腐るのか?
・植物はなぜ朝日を必要とするのか?
・植物は根に影響を受けるのはなぜか?
・花ビンの花はなぜすぐにダメになるのか?
・食べ物はなぜ腐るのか?
・カーテンがカビるのはなぜか?
・低気圧は体調を崩しやすいのはなぜか?

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「バリアフリー」は本当に必要か【 2 】

 人々が住宅を新築するのは一般的に35歳から55歳くらいが多いようです。その他の年代は親がかりか子どもがかりが多く、自力で家を新築できる人は少ないでしょう。現役として働いていて、将来の収入の見通しがつかなければ、なかなか決められるものではありません。とくに低迷経済が続く時代ですから25年間や30年間の長期ローンを支えられるだけの経済的見通しを持てる人は限られています。大金の借入は、よほどの決心がいると同時に、老後に至るまでの長期計画が不可欠条件です。今までのような消費財としての住宅観では、すぐ家庭経済の破綻が生じてしまうのは目に見えています。一生に一度住宅を建築すること自体が大変なことなのに、ましてや増改築を繰り返すことを前提にして建てるのは考えものです。とすると高齢者対応住宅にするかどうかは、30代の人が新築する場合であっても考えなければならないことになります。
 しかし、ここでもちょっと視点を変えて考えてみることが必要です。戦前まで日本の民家には一人の人が生涯にわたって生活するための最大公約数的要素が含まれていたものです。ですから、特別な配慮がなされなくても老齢期になっても自然体で過ごすことができたのです。このことに学ぶ必要があります。

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きれいな空気を生む 住まいづくり60

・メダカの水はなぜ腐るのか?
・植物はなぜ朝日を必要とするのか?
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・カーテンがカビるのはなぜか?
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「バリアフリー」は本当に必要か

 いつの時代もお年寄りはそれなりの余生を全うしてきました。しかし、人はすべて他の人と同じ条件を与えられていません。個々の生活条件の中でそれぞれが工夫をこらして生きてきたのです。
 また、いつの時代でも「健康長命」を幸福の第一条件と考え、どうしたら健康体で長命を保てるかを念頭において老後の生活の仕方に知恵を出し合い、若者たちがそれを見守ってきました。
 現代は医療技術や薬品が発達し、生活環境が豊かになったことで平均寿命が延びました。
その反面、高齢者の家庭内での事故が目立ち、その原因が住宅の構造にあると言われるようになりました。その対応策の一つとして「高齢者対応住宅」いわゆる「バリアフリー住宅」が注目されてきているのでしょう。
 しかし私は、このことを決して喜ばしいこととは思っていません。たしかに最近、痴呆症や心身の障害者となって自力で生活ができずに介護されている老人が多いように思います。しかし、今現在健康な人たちが介護される老人になることを予測して、いわゆる、はやりのバリアフリー住宅を建てる風潮に私は素直に迎合できないのです。むしろ高齢者に必要なのは体力や注意力を保つためのリハビリ的要素のある住宅のはずです。

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きれいな空気を生む 住まいづくり59

・メダカの水はなぜ腐るのか?
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老夫婦は二階、若夫婦は一階が良い【 2 】

 一般的には老夫婦は一階に住む方が良いと思われていますが、二階の方がメリットが大きいことがわかります。二階は、都会でも日当たりや通風が良く、一階に住む子どもの家庭の生活音やわずらわしさから解放されます。バルコニーをつけたり、一階の屋根を利用して人工庭をつくったりして、花づくりや適当な運動、日向ぼっこなども楽しむことができます。若い人たちとお互いに干渉し合うこともなく自由なゆったりとした老後生活が可能となるでしょう。
 一方、若夫婦の側から見ても、人の出入りが多かったり、子どもが騒いだりということを考慮に入れれば、やはり二階よりは一階の方が不都合が少ないといえます。また、若い人たちは外へ出ることが多いので、内にこもりがちの老人よりも、自然の恩恵を住宅内に求めなくてもすみます。つまり、多少、日当たりや風通しに劣る一階であっても、十分に外でそれを補うことができるのです。
 以上のようなことから、私は双方の所帯が自由な干渉のない円満な家庭生活を続けるためには、老所帯が二階で若所帯一階というのが第一条件だと思っています。しかし、そこに行き着くまでに細部にわたって双方がメリットやデメリットを考え、お互いに思いやる気持ちの発露が基本となったうえでの決定でなければなりません。
 また、特に注意すべきことは、老所帯が二階の場合の玄関は可能な限り内部階段にすることです。内部の連絡扉も欲しいところです。
 住宅を計画する時は、一面的、刹那的発想でいろいろな事を判断するのは禁物です。各方面から利用効果について熟慮し、将来の利用変更への対応も予測しなければなりません。現在の若夫婦もやがて老夫婦になることは必然です。その時に自分たちも必ず現在の老夫婦と同じ立場になることを考えて老夫婦への心づかいをすることは結局は自分たちの老後への布石ともなることでしょう。

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きれいな空気を生む 住まいづくり58

・メダカの水はなぜ腐るのか?
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老夫婦は二階、若夫婦は一階が良い

 まず、間取り計画ですが、これは言いかえれば環境配分計画であるため、二世代二所帯が同一敷地に住む場合は平等な配分に苦労するところです。この配分を誤れば親子関係の破綻ともなりかねない重大な問題を引き起こすことになるので注意が必要です。
 それぞれの敷地の条件によって方法は異なりますが、長屋式連棟住宅と、上下の階層に分けた住宅とがあります。長屋式は敷地が広い場合や敷地の形が隣接地の条件に適応した場合に可能となります。単に横並びにつくっても生活環境の平等な配分にはなりません。都会では長屋式住宅はなかなかできにくいのが現状です。そのために二階建てや三階建ての上下に分ける場合が多くなります。その場合、いつも迷うのは、老夫婦所帯と若夫婦所帯の位置決めです。最終的には老夫婦が一階か二階かを選択するわけですが、その前に一階に住んだ場合のメリットとデメリットを出し合って比較検討します。
 「一階を選んだ場合はどのようなメリットがありますか」とお客様に質問すると、たいてい次のような答えが返ってきます。「外出しやすい」「庭に出やすい」「火事の時に避難しやすい」「階段の昇り降りの必要がない」
 次にデメリットについて質問すると「日当たりや通風が悪い」「二階の生活音が聞こえてストレスがつもる」「若夫婦と外来者の出入りが激しくて落ち着かない」「二階の動静が気にかかる」など多くの点が指摘されます。
 こうして、老夫婦が一階に住むことのメリットとデメリットを出して検討します。たとえばメリットとしてあげられている「階段の昇り降りの必要がない」について、よく考えてみましょう。階段の昇降はお年寄りには確かにつらいものかもしれません。しかし、逆の面から考えれば足腰を使うことによって体力を保ち、ボケの防止に役立つことにもなります。年をとると、足腰や頭は意識的に使わなければ急速に衰えてしまいます。その点、階段は室内運動に適していますから、手すりを付けて安全を確保し、段差も18センチ以内にすれば、一般の階段より三段増えますが、お年寄りも苦にならずに昇り降りすることができます。
 このように、ちょっとものの見方を変えると、デメリットもメリットとして感じられるようになります。「外出しやすい」「庭に出やすい」についても同様のことがいえます。もちろん、すでに身体に障害のあるお年寄りについてはこの限りではありません。
 また、メリットの「火事の時に避難しやすい」ということについては、先に述べたように、一生のうちにあるかないかわからないことなので、このことのみにとらわれて、日常生活の快適さを失う必要はないといえます。

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きれいな空気を生む 住まいづくり57

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双方がとことん話し合うことが必要

 今の時代、平和な同居生活を営むのは夢の中の夢といってもよいほど難しい事ですが、私は、多くの体験から次のようなことに注意すれば、二世代三世代同居家庭の「幸福」を実現することができると思っています。
1.同居する双方の所帯がお互いに強制、強要、拘束、干渉のない自由な生活が永続できる条件を追求する。
2.双方が付かず離れずの適当なコミュニケーションがとれる仕組みを考慮する。
3.後日トラブルとなりそうな事柄を予測して最初からそれを避けた計画を立てる。
4.緊急な不慮の事態に対応できる仕組みを検討する。
5.双方に「我慢」や「忍耐」を必要とする生活条件は完全に避ける。
6.双方の善意による妥協や協調でも永続しないようなことはあらかじめ予測して避ける。
7.若夫婦は老夫婦への思いやりを示す部分をつくり、多少の遠慮は必要とする。
8.双方の生活環境に格差の無い環境配分(間取り計画)をする。
9.計画(間取り)の決定をするに当たり、双方の立場を理解し合って三方良し的な判断をする。
10.日常生活に必要なことを最優先する。たまにしか利用しないものや、また発生するかしないかわからない人災や天災のために日常生活を犠牲にして生活環境を悪くすることはない。
私はこの総論的注意事項十項目について老夫婦と若夫婦にお話し、「お客様、お父様お母様も若夫婦もお互いに思いやるのはよいことですが、妥協されてはいけません。長い同居生活は双方に不都合や不便、不平不満を生じさせるものです。そういうことは事前に避けることが二世代二所帯同居住宅の計画上最も大切なことです。ですから、それぞれの立場になって、メリットとデメリットを予測しながら一つ一つクリアしてください」と申し上げることにしています。ともかく、私は二世代の夫婦に一緒に計画に参加してもらい、いろいろなことを検討することにしています。これは後々のトラブル防止に欠かせないことです。

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きれいな空気を生む 住まいづくり56

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同居は至難の中に幸福がある

 戦前は、伝統的家族制度のもとで、二世代三世代の同居は当たり前のことでした。戦前の家庭は、親は「親らしく」、子どもは「子どもらしく」という家庭生活のルールを守ることで、自ずと当時の社会に適応する力を身につけていける場として機能していました。家庭生活の中である程度の我慢や妥協を強いられる一方で、尊敬、感謝、寛容の心が自然に育っていったものです。幼い者から老人までが、お互いに思いやり、助け合う中で幸福な家庭生活を営むことができた良き時代でした。それを支えていたのが、当時の日本の伝統的な住宅環境です。
 しかし、戦後は個人主義的なものが好まれるようになり、ほとんどの家庭が核家族となりました。その結果、当然のこととして住宅環境も大きく変化しました。ところが、ここへ来て、経済的な理由からか、また二世代三世代同居を望む人が増えつつあります。
 親と子の二世代の所帯が同居することは老夫婦にとってはきわめて喜ばしいことで、人生の終焉を飾ることにもなります。しかし、いったん生活上のギャップが生じて問題化すると、不幸な結果ともなりかねません。
 最近のお客様が二世代同居をするにあたって共通するのは、子ども側の希望によって同居が決まっているということです。親は受け身の立場が多いのです。また子ども側が同居を望むのは「親のため」ではなく「自分たちのため」のことが多く、若い者の打算的な考えが露骨に見えます。親の所有する土地に親のお金で、良い住まいを建てようというのです。親孝行をする気もないので自分たちに有利な条件を示してきます。そのことを十分承知のうえで、それでも親は同居を歓迎するのです。しかし、親の犠牲的な心情も同居生活が続くにしたがって若い者たちに対する憤懣に変わっていきます。また、逆に若夫婦の方が遠慮深く、親の方が強硬な場合も、住みなれてきた時に子どもが親に譲歩した部分について不平不満が高じてトラブル化することが多いのです。

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きれいな空気を生む 住まいづくり55

・メダカの水はなぜ腐るのか?
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間取り計画は人生計画である 【 2 】

 プランナーと施主は目的と役割について確認し、お互いに理解、納得をしながら図面化すべきです。つまり設計図は施主とプランナーの打ち合わせによる理解、納得の集約でなければなりません。
 現在から長い将来に向かって住宅を効果的に利用するためには、家族たちの人生計画の一端でもありますから、思いつきや衝動でなく「家庭にとって、家族にとって、将来どうあるべきか」の意識を前提とした計画をするべきです。一時の思いを満足させることや単なるあこがれで決めることは禁物です。とくに、メリットとデメリットの両面を厳密に検討して下さい。一面にのみこだわることは必ず将来に悔いを残す結果となります。
 間取り計画は人生計画です。健全な心身を育み、平和で安心な生活を続けるためには、信頼に基づいた家族の協調と和が必要です。ただ住むだけのものであってはいけません。見栄えや便利さにまどわされず、究極の目的(幸福な家庭の永続)を可能にする間取り計画を研究すべきです。

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きれいな空気を生む 住まいづくり54

・メダカの水はなぜ腐るのか?
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・植物は根に影響を受けるのはなぜか?
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・食べ物はなぜ腐るのか?
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間取り計画は人生計画である 【 1 】

 家庭における中心人物は家族全員がその人を中心に集まり、しかもその人が家事万端をこなす責任者であるということから、一般的にいえば主婦でしょう。家庭生活にあって、家族の誰もの心身の健康が望まれますが、中でも主婦の健康の良否によって家庭全体の明暗が左右されるものです。家庭がいつも明るく楽しい場所である第一の条件は、主婦が元気で明るい表情を保てる事だと私は考えています。したがって、主婦がストレスを募らせないための環境と機能を住宅に仕組んでこそ「幸福を生む住まい」が現実のものとなるのです。
 私は間取り計画は、家族にとって重要な場所の順に何を求めどうあるべきかを検討して、位置や広さ、他の部屋との関係を考え合わせて決定することが大切だと思っています。そこで、住宅における利用目的を大別し、正しい環境の配分ができる方法を研究してきました。
①根幹―家庭生活で中心的役割を果たす場所。台所、食堂、居間または茶の間。
②準幹―根幹に準ずる場所。玄関、寝室、子ども室、便所。
③枝幹―特別の役割や機能を持つ部屋。洗面所、浴室、客間、納戸、その他。
このように住まいの要素を三つに分け、それぞれの役割を徹底的に考えながら間取り計画(環境配分)を練りあげていきます。
さらに各部屋各部分の役割を明確にしていきます。たとえば、窓の位置や大きさは敷地環境に適応させて考えていきます。自然の恩恵(日照、通風)を効果的に取り入れ、生活の流れに従って自然との関係を配慮します。また、各室の出入口は単に動線の合理性だけでなく、数歩無駄な距離でも物を置く位置や室内環境を考慮に入れます。

きれいな空気を生む 住まいづくり53

・メダカの水はなぜ腐るのか?
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住宅を求める目的をもう一度確認する

 さて、次にプランニング業務となりますが、ここで最も注意しなければならないことは、すでに述べた「住宅を求める究極の目的」の再確認です。大金を投資する一生に一度の買い物です。これからの生涯で建て替えは不可能だと思えば、その必要のない住宅を計画すべきです。
 私は「お客様、住宅を新築なさったり増改築なさったりする正しい目的をはっきりさせましょう。単なる動機だけでなく究極の目的は何ですか」と聞き、もう一度熟慮することを促すのです。誰もの共通の夢である「楽しい家庭生活の永続」のことを思い出してもらいます。建物そのものとしての耐久性は五十年百年の保証があっても、利用効果(楽しい家庭生活の永続)がなければ愛着を失ってしまいます。
 住宅を求める人は、施工に対しては強い関心をもつものですが、計画に対しては無頓着である場合が多いのです。施工上のミスは生活への悪影響は少なく、手直しがききますが、計画の失敗は手直しがきかず、住む人の運命に悪影響を与えかねない重大な要素を含んでいます。住宅を長持ちさせるためには単に建物の耐久性という「ハード的条件」だけでなく住む人が長期間利用のできる「ソフト的条件」と、いつまでも愛着をもつことができる「ヒューマニティー的条件」の三つの条件が不可欠です。
・ハード的条件―建物と設備の安全性、堅ろう性、耐久性。
・ソフト的条件―住宅環境に不便、不都合、不快のない楽しい快適生活。時代の変転に耐えられる計画(対応性、耐用性)
・ヒューマニティー的条件―住む人がいつまでも愛着をもてる計画。業者と顧客の信頼関係。
 このどれもがもちろん大切ですが、中でも楽しい家庭、健全な家庭、幸福な家庭の永続にとってきわめて重要なのは、住む人の生理的要求の満足、すなわち快適な住宅環境であるといえます。私は、ここに重点を置いたプラン作りをおすすめしています。