自然の学びを生かした住まいづくり46

・メダカの水はなぜ腐るのか?
・植物はなぜ朝日を必要とするのか?
・植物は根に影響を受けるのはなぜか?
・花ビンの花はなぜすぐにダメになるのか?
・食べ物はなぜ腐るのか?
・カーテンがカビるのはなぜか?
・低気圧は体調を崩しやすいのはなぜか?

私達が生活してゆく上に
色々と自然が教えてくれることが
たくさんあります。その住まいづくりを
かかげてみました。



住宅の目的と役割の無視が不幸の原因をつくる

 真実が敬遠され、不純な考えや行為が容認されている現代社会にあって、正しいものを求めようとするのは勇気が必要なことです。
 例えば、住宅の室内空気を機械によって計画的に調整する方がよいのか、自然な環境で快適性を求める方がよいのか、つまり自然の一部である人間の生活環境が不自然な環境でよいのか悪いのかの判断は常識の範囲で決められることだと思いますが、他人と違ったものを選ぶ勇気がないためか不自然な人工的な環境を求める人が多いのです。その結果、快楽的な環境になじみ、その副作用や後遺症が続発して社会問題化しています。

 私が住宅計画を長年こなした経験上、いつも突き当たる壁は、依頼者が住宅の目的と役割を理解していないことから生ずる間違ったこだわりによる発想です。場当たり的な発想が目的を変え、住宅の果たすべき役割を見失って、不幸を招く原因となる住宅環境をつくってしまうのです。そのことを防止するには、プロとしての忍耐と誠実さが必要で、それこそが間違ったこだわりを解除することになります。幸福な家庭の永続という目的が薄らいだ時に迷いが生じ、自らの性で享楽と物欲の虜になり、不幸の原因をあえて求めるのです。私は、その都度「誰のため、何のために大金を投資して住宅を求めるのですか」との質問を繰り返すことになります。

 幸せを生む住まい 間取りは住まいの命
  ウシキ株式会社

自然の学びを生かした住まいづくり45

・メダカの水はなぜ腐るのか?
・植物はなぜ朝日を必要とするのか?
・植物は根に影響を受けるのはなぜか?
・花ビンの花はなぜすぐにダメになるのか?
・食べ物はなぜ腐るのか?
・カーテンがカビるのはなぜか?
・低気圧は体調を崩しやすいのはなぜか?

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色々と自然が教えてくれることが
たくさんあります。その住まいづくりを
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日本人の住宅観も社会観もおかしくなっている
 
 住宅づくりの実際の場で「理解なき妥協」は禁物です。また、理解と追及がなくては信頼関係は成立しません。住宅の契約までの事前業務のすべては理解、納得、感動、共感に基づいたものであって、期待や盲信では幸福な家庭を永続させる住宅はできません。

 「大きな夢の実現」を現実のものとするには、まず住宅計画時に「自然の摂理」と住宅環境の相関関係を理解しなければなりません。その次に自然と家庭の相関関係を正常な状態で保つことを考えます。「幸福な家庭も生む住宅」が理論的、科学的に説明がつかなければ、その具現化は不可能です。このようなことは特別に難しいことではなく、常識的な思考範囲で可能なことです。基本となるのは自然の恩恵を素直に取り入れる工夫をし、そのメリットとデメリットをうまく使い分けることです。

 たとえば、太陽の光線には紫外線、赤外線、可視光線の三大要素がありますが、そのいずれもがメリットとデメリットを合わせもっています。そして、その両方の調和が自然界をつくり出して万物を育んでいるのです。したがって、地球の凝縮環境である住宅環境は自然界の法則(掟)に順応したものでなければなりません。

 しかし、現代の住宅は、自然を拒絶した高気密住宅が行政指導で推奨されており、このような重大な間違いに誰も矛盾を感じないほど、日本人は常識はずれになっています。それが政治、経済、教育、宗教などあらゆる分野のあきれ果てた犯罪行為につながっているといってもよいでしょう。社会が狂っていると言わざるを得ない状態です。その根源が現代の住宅環境にあるに違いないと私は胸を痛めています。

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自然の学びを生かした住まいづくり44

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住宅づくりに奢りと慢心は禁物

 家庭の盛運はまじめな生活の後にあります。住宅の役割が人生を変えていくという強い環境作用を無視して、奢りと慢心から住宅を建て、破綻を招いている人を多く見受けます。

 私は職人の立場でお客様の将来を考えて、あえてこう申し上げることにしています「価値のある贅沢と無駄は少々の無理であってもやりましょう。しかし、奢る心での贅沢はよしましょう」
 このことはお客様の立場からすれば、職人ごときの余計なお節介ととられるのですが、「幸福を生む住まい」を提案し提供するプロとしては申しあげない訳にはゆきません。

 「うちは幸せなんです。ですから良い住宅を求めております。その心配は無用です」
 お客様にしてみれば少しでも豪華な住宅を夢に見て、その夢の実現に執念を燃やしている時に、その出端をくじくような職人の言葉は意地悪や悪意にとられかねません。正面きって顧客の虚栄心に水をさすことは失礼なことでもありましょうし、私の人柄を疑われることでもありましょう。さらに、「商売気のない業者」と思われもするでしょう。

 「お客様の幸せはわかります。その幸せがより幸せであって、永く続くことを乞願って申し上げるのであります」
 私は巷の家相研究家のように脅迫まがいのこと言って関心を求めているのではありません。多くの住宅を手がける中で垣間見て実感したことや先人たちの教訓に照合して正しいと思うことを申し上げているのです。
 地球上のすべての生物は自然体で存在し続けています。自然に逆らった生物は確実に淘汰されてきました。人間とて例外ではありません。人間は家庭と共に幸福を求めている動物です。自然体な家庭とは分相応で暮らしをしている家庭をいいます。住宅づくりには分別ある冷静な判断が大切です。

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自然の学びを生かした住まいづくり43

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分不相応な住宅は住む人の人柄が疑われる

 諸行無常は世の常です。住宅職人を長年やっておりますと、目の当たりに栄枯盛衰のドラマを見ることが多いものです。無責任な言い方をすれば「因果律手前もち」ともいえます。すべて自らが蒔いた種が芽を出したことです。
 最近の経済犯罪のすべては分不相応な行為による結果であり、企業倒産も例外なく調子に乗りすぎて分を忘れた結果です。

 このことは昔も今も変わりなく、誰でも自分の存在を示すために「うつわ」以上の「器量」(力量)を見せようとするとその結果が良くありません。とくに経済的に利益を得た場合「成り金」の奢りのつけは早く現象化します。このことはバブル経済の後遺症となって大きな社会問題となっています。
 政治家、教育者、宗教家のように倫理の世界で生きる者でも口先と心と行動が一致しない人間がやたらと多い現代ですが、その人の末路は憐れであり子孫にまでその罪を残すのです。

 住宅を求めるにあたっても、昔も今も成り金趣味は同じようにあり、「邸宅」とか「お屋敷」など、構えが不自然な住宅をよく目にします。不思議なことに住宅の外見なり構えに、住む人の人柄がにじみ出るものなのです。分不相応な住宅や「不自然な住宅」は繁栄、安定の法則に適いません。よくよく注意すべきです。とくに建築家の奇抜な創作は一般の住宅には禁物であり、住む人の人柄が疑われかねません。

 住宅は住む人の顔ともいえるので、昔は家のことを「たたずまい」と言っていました。家の前にたたずむ、そのような住まいを想像してください。たたずむ人の心をなごませる住宅、それは豪華絢爛な建物ではなく、素朴な住まいです。
 人々の情緒や感性にぴったり合って、その心を魅了する住まいは自然と調和し、長年月愛着をもたれて、長持ちする住宅そのものです。

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自然の学びを生かした住まいづくり42

・メダカの水はなぜ腐るのか?
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紆余曲折の末の住宅購入が得をする

 「大きな夢をもち、小さいことも大きいことも住宅に対する思いを要望として出して下さい」と顧客に申し上げる一方で、私は「お客様、背のびせずに、無理をせずに、自然体で夢を実現しましょう」と、矛盾することも申し上げます。「予算のことも敷地の大小も考えずに、まず夢を出してください」とお願いしながら、「無理をなさってはいけません」とは理屈に合わないと思われるかもしれません。しかし、この矛盾こそが住宅を求める過程で必要なことなのです。物事を決めるときに直感でストレートにすすめる場合と紆余曲折の末にやっと決める場合とがあります。判断や決断は「時」「場合」「物事」によって方法を変えなければなりません。住宅の計画には後者の紆余曲折(試行錯誤)が大切です。そしてそれは、はじめにもった「大きな夢」を実現に近づけるために、どうしても必要なことです。

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自然の学びを生かした住まいづくり41

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・植物は根に影響を受けるのはなぜか?
・花ビンの花はなぜすぐにダメになるのか?
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住宅の計画は楽しい苦労

 住宅の計画に際しての大きい夢とは「楽しい家庭生活の永続」です。そのためには堅実な家庭生活の基盤を必要とします。その基盤となるのは住宅(住宅環境)です。だからこそ私は、こう申し上げるのです。
「お客様、住宅を求めて不幸になってもよいのですか。それなら、私は何も申し上げる必要がありません」
顧客に対して大変失礼な言葉ではありますが、住宅提案のプロとして申し上げないわけにはいきません。
「特別にお金がかかることではありません。私がアドバイスしますから信じてやってみましょう。幸福な家庭を築くのに正しい考え方で努力しなければ目的を達成することはできません」と強調します。生涯における一大事業を成すには自信と信念が必要です。そして可能性を信じて追及すべきです。と申しましても住宅の計画にかかるのはせいぜい数ヵ月間ですし、むしろ楽しい苦労であり、思いもかけない人生勉強にもなるのです。

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自然の学びを生かした住まいづくり40

・メダカの水はなぜ腐るのか?
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・花ビンの花はなぜすぐにダメになるのか?
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幸福への執念をもつことが大切

 住宅は自分たち家族が楽しい家庭生活を永続するための生活環境です。二、三日宿泊する旅館やリゾートホテルではありません。毎日、現実的な生活を営む中心的生活環境です。見た目の感覚で衝動的に決めてもよい単純な買い物ではありません。人生を左右するだけの影響力がある生活環境であることの意識を持ってください。知恵も根性も出さず、努力もしないで業者まかせではよい結果になるはずはありません。

 その気になれば、住宅計画は楽しく、欲も出て、いろいろな要望が湧いてきます。
「大きなことでも細かいことでも要望や夢を出すだけ出して考えて下さい。考え抜いて損はありません」
 私がこう申しますと、どなたも要望が増えれば予算がかさむと思い込んでいますから、無責任なことを言うものだと不快な表情をします。
「考えるのは良いことですが、予算がかさむことですから、ほどほどでなければいけないのでは?」と思っているのがありありわかります。それもそのはずです。どこのハウスメーカーに行っても「お客様、ご予算はおいくらほどですか」という質問が最初にでてきます。予算によって広さや品質を提示するためです。業者も施主も最初から予算にこだわり、「本質」に触れようとしません。

 その理由は「住宅=建物」と思い込んでいて「住宅=生活環境」であることを知らず、「環境」の果たすきわめて重要な役割に気付いていないためです。良い効果をもたらす環境の計画は予算の有無でなく、考えることが大切なのです。つまり幸福な家庭への執念を燃やすことです。

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自然の学びを生かした住まいづくり39

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・低気圧は体調を崩しやすいのはなぜか?

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住宅計画は運命改善のチャンス

 住宅づくりは人生の節目であり、運命改善のチャンス(好機)ともいえます。この貴重なチャンスをつかむも逸するも住宅の正しい役割を認識しているか否かによります。もしも認識されているのなら、住宅を求める信念が確立しているはずですから「どでかい夢」と「大きな理想」をもって計画に挑戦するでしょう。住宅づくりはそれだけの価値は十分にあるものです。

 しかし、社会や企業の要職にある人や住宅観の甘い人は「忙しいからよろしく頼む」と業者任せでただ期待する。打合せも面倒くさいからといって集中しない。また専門家の意見を理解していないのにすぐ寛大ぶって同意する。その結果、住むほどに不便や不都合を感じ、ストレスをつのらせるような住宅ができてしまいます。家族はなかばあきらめていても、潜在的なストレスを感じ、諸病、諸悪の原因をつくっています。

 私はいつもお客様に申し上げます。
「欲張って、頭を使ってください。たとえできなくとも知恵を出して損はありません」
 とにかく、まずは将来を予測してできる限りの要望を出すことをおすすめします。

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自然の学びを生かした住まいづくり38

・メダカの水はなぜ腐るのか?
・植物はなぜ朝日を必要とするのか?
・植物は根に影響を受けるのはなぜか?
・花ビンの花はなぜすぐにダメになるのか?
・食べ物はなぜ腐るのか?
・カーテンがカビるのはなぜか?
・低気圧は体調を崩しやすいのはなぜか?

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量産住宅に責任をもつ経営者がいない

 私の住宅観は自然というもの抜きでは語れません。どのような工法の住宅であっても自然と共生できる環境でなければ健全な家庭の永続はあり得ないと確信を持ってきました。そして長年月を経て現在に至っているわけですが、その確信はますます強く、自信は高まるばかりです。

 今までも「頑固職人」、「意固地人間」などと言われてきましたが、まったく気にとめていません。自然にこだわった住宅を提案し、提供してきた結果、住む人に安心で満足な日々を過ごしていただいていることが確かだからです。

 現代の住宅は自然の脅威に対しては必要以上に対応していますが、その為に自然の恩恵に対する配慮の方は軽視されています。阪神大震災は多くの教訓を残しましたが、帯状の活動帯にあった建物以外は倒壊がなかったように、よほどのことでない限り建物の耐震性は保たれます。いつ大地震が発生するかわからないのに耐震性ばかりにこだわり生活環境を軽視して日常の生活を犠牲にするような発想は正しくありません。住宅は自然の脅威と恩恵のバランスをとることが不可欠条件です。

 日本人は一部に悪い状態が発生すると、そのためにすべてを悪いと決めつけがちです。商売仇はそれを誇大に宣伝し、自社の製品を有利にすることを考えます。住宅業界は利益があれば手段を選ばぬルールなき業界です。とくに大企業には企業理念がなく、「売れればよい」ということで、社会のニーズが変われば、今まで良いことづくめで宣伝してきた住宅を捨て、散々けなしてきた工法に参入する、そのあつかましさにはあきれるばかりです。それに比較すれば、職人辰つあんの終始変わらぬこだわりは貴重なのかもしれません。
 「社会善」といってもよいかと自負しています。

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自然の学びを生かした住まいづくり37

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・食べ物はなぜ腐るのか?
・カーテンがカビるのはなぜか?
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住宅環境に無関心な住宅業者の罪は重い【2】

 私はハンチントン博士の論文に接し、それ以来住宅の提案と提供を通して現在まで研究を続けてきましたが、いまだに確信を持てないことも多いのです。全国に散在するホーミースタディーグループ(HSG)のメンバーもすでに1981年以来研究、研鑽と実践を行ってきていますが、いまだ研究や研修のために毎年百回以上の会合をもっています。真面目な住宅づくりは、一棟一棟が勝負です。住む人の満足によってHSGの仕事はまったく宣伝しないにもかかわらず自然にその輪が広がっています。
 
 大量生産や大量販売による住宅では幸福な家庭が永続する条件を仕組むことは不可能です。たとえばプレハブ住宅や見込み生産される規格作用への配慮は片鱗も見られない単なる建物です。窓や壁面の位置や大きさ、柱の位置や太さは建物に対しての効果に主眼がおかれて、環境を創造する効果は無視されているのです。価格の安いことは大いに歓迎すべきですが、役割を果たさず、むしろ不幸の原因ともなる条件をもつ住宅は重大な欠陥住宅といえます。
 
 しかし、日本人の住宅に対する感覚ではクレームの対象となるのは単なる建物や設備の欠陥や不備だけであって、本質的なことは問題にされないのです。ですから、ようやく最近になって住宅資材の化学物質による被害が問題にされてきてはいますが、そのこと自体は住宅全体の問題のまさに氷山の一角にすぎません。

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